uzura’s blog

ココロ動くものを書き留める

🌕東京バレエ団 かぐや姫 全3幕 観劇🎋

こんにちは。

 

uzuraです。

 

東京バレエ団が、約3年をかけ制作してきた作品『かぐや姫』全3幕が上演されました。

 

とっても洗練されていて、素敵すぎたので感動した気持ちをここに記録しておきたいと思います。

 

10/20の公演に行ってきたのですが、上演終了時間が9時半すぎであったため、少し眠気と格闘しながらのブログ執筆になりますが、見たままにしておきたくないので…気合いのアウトプット💪

お手柔らかにご覧になってください🙇

 

🔻出演者情報2023/10/20

 

ついに完成!金森穣と東京バレエ団によって生み出された新たな日本のバレエ🎋

世界に発信する日本のバレエとして新たに誕生した、かぐや姫

これまで、1幕⇨2幕…と少しずつお披露目されてゆき、ついに今回の公演で全幕の形で上演されました。

 

私は、2幕が初めて上演された公演からかぐや姫の世界を体感しました。

2幕から見始めた私でしたが踊りはもちろん衣装、舞台セットまで、本当に素敵でかっこよく、感動していました。

1幕をまだ知らなかったので、今回全3幕を通して見ることができるということで、とてもワクワクして劇場へ足を運びました。

 

※これより先、かぐや姫を情報なしで楽しみたい方、ネタバレを避けたい方はこれより先は、ブログを閉じていただけると良いかと思われます🙇

 

プロローグ春  第1幕 夏

 

プロローグや1幕で、特に印象的だったのは、竹の群舞(緑の精)

かぐや姫といえば、竹林が登場しますよね。

竹林をたくさんの女性ダンサーによって表現されていました。

 

かぐや姫のイメージや衣装の深緑によって竹が想起されたのかもしれませんが、全身にフィットした緑の衣装だけで、これは竹林だ…とイメージに直結させされるような、表現力、そして振り付け、ポーズが素晴らしかったです。

 

やはり、去年見たラ・バヤデールの影の王国などでも感じたことなのですが、本当に東京バレエ団の群舞は揃いすぎていて、最強クオリティー🌟

 

京都嵐山など竹林の中に身を置くと感じる、整った空間、シャープな竹の葉、枝が、踊りから伝わってきます。

 

まるで幾何学模様のアートを見ているかのような体験でした。

 

東京バレエ団やっぱりすごいっと感じるパフォーマンス。

 

 

第2幕 秋

以前にブログでも、観劇のブログを綴っていた2幕。

 

以前よりも、キレが強くなっていたような印象を受けたり、照明の演出など、以前見ていた2幕よりもブラッシュアップされているような気がしました。

 

特に、帝の迫力がアップしているように感じました。

2度目の発表ということもあり、さらに磨きがかかっていました。

 

大臣や侍従たちの男性群舞も迫力満点。

真っ新な画用紙のような舞台に黒衣装の男たちによる踊りは本当にかっこいいです。

 

ドビュッシーの月の光に合わせて繰り広げられるかぐや姫と道児のパ・ド・ドゥにうっとりしたり、すぐまた2人が引き裂かれ、姫が悍ましい宮廷に孤独に残されてしまう流れは、切なく心苦しいものがありました。ですが、パネルを用いた演出がとってもドラマチックで、かぐや姫の中でも名シーンだなと個人的に感じたところです。

 

第3幕 冬

1人寂しく座っているかぐや姫。粉雪が舞う空を眺めるところから3幕は始まります。

季節を表現した、落ち葉や雪など、舞台の上部からふり注ぐ演出が粋で趣があって素敵です。量の匙加減が絶妙で。この演出すごく好きです。

 

特に印象に残っているのが光の精の演出。

銀色で反射する素材の暖簾が舞台の奥へセットされており、客席からは見えない奥から暖簾の隙間を通して光がもれている演出になっていました。

本当に神秘的で。素晴らしいアイデアだと観劇して見ていました。

簾の中から、能動的に光の精が連なって出てくる様は幻想的。

ダンサーたちが生身の人間とは思えないほどに、妖精でファンタジーで、夢の膨らむ舞台でした。

人間離れした表現に圧倒されてばかり。

 

月へかぐや姫が帰りゆくクライマックス

産まれ降りた竹藪は荒らされ、あれほど思いを寄せていた道児に妻がいて、さらに驚くことに身重であった。(ショック大)

さらに、帝を筆頭とした大臣VS道子ら村人らが戦いを初めてしまう。

 

という、辛い境遇に立たされたかぐや姫は声にならない悲鳴をあげる。

そして、光のストールをかけられたかぐや姫が月へ…

 

という、大まかなクライマックス。

 

 

かぐや姫の立場を考えると見ていて、本当に辛かった、、、

 

せっかく、宮廷を出たかぐや姫だったけど、希望の存在であった道児には妻と子がいただなんて…

 

秋山瑛さんの繊細な踊りと演技が私の心を打ちます。

 

 

荒れた竹藪での、帝・大臣VS道児・村人の戦いまで始まって、ついにかぐや姫の感情が爆発した時の、声にならない悲鳴は心がキュッとなります。

もう、悲しみ・絶望がかぐや姫の心に溢れている。

無邪気に走り回っていた小さな頃のかぐや姫の姿が頭をよぎったし、本当に辛い。

 

傷付き悲しいかぐや姫ですが、月へと旅立つ直前、道児や帝、翁を許し、他者の幸せを思いながら月への階段を登っていくかぐや姫は、本当に美しかった🌕。

 

最後の最後の舞台の景色の美しさが頭から離れません。

 

 

衣装

かぐや姫を見て、衣装がとても魅力的だとつくづく感じました。

 

3幕では、かぐや姫は月の光を連想させるような微かに黄色がかった白の着物を羽織っていました。

高級な湯葉のような上質感と艶。柔らかな感じの衣装で本当に素敵でした✨。

まさに、ジャパニーズプリンセスという感じで。

 

クライマックスの月へと登ってゆくところも衣装が映えていました。

 

 

全体的な感想

新しいバレエとなると、デジタル技術を簡単に組み合わせてみたりということがありますが、私はあまり良い印象を感じにくいようです。

ですが、この新作のバレエはシンプルな舞台、照明、紙吹雪、衣装、クラシック音楽に絶妙にプロジェクターを用いるという加減のもとで、踊りが繰り広げられているように私は見えました。

受け継がれてきたバレエの良いところや、身体一つで表現し魅せるというバレエならではの強さがしっかり軸にあって、クラシックバレエ好きの私は安心した気持ちで、観劇していました。

バレエのリスペクトを保持しつつ、現代を生きる人の価値観のもとでも形になっているようにも見えて、私はとても良い作品だったという感想を抱きました。

 

現代だからこそ生み出された素晴らしいバレエでしたし、洗練された総合芸術が誕生したことに嬉しさを感じました。

 

世界でも、日本が誇る日本で産まれたバレエとして、上演されていってほしいです。

 

これからも、金森穣さんの生み出すバレエ作品をもっともっと見てみたいです。

 

 

そして、秋山瑛さんが素晴らしすぎました。

舞台上でずっと輝いていました。

本人から月の光が発しているかのような美しさと儚さ。

踊りも表現力も抜群で、今回も感動を届けてくれました。

 

約1ヶ月後の眠れる森の美女のオーロラ姫が本当に楽しみでたまりません。

 

 

 

 

ここまで、お読みいただきありがとうございます。

かぐや姫を見ていない方にとっては、分かりにくかったかもしれません🙇

ぜひ、機会があれば生で体感していただきたいです。🌕🎋

 

そして、感想は個人的なものとなっております。感じた感動を私なりに文字にしてみたものですので、ご了承ください🙇

 

📷picture